GUIDE

愛知多の種STORY

東都名所高輪廿六夜侍遊興之図

3人のシェフ × 知多半島と出会う旅。

辻口博啓、奥田政行、笠原将弘、三人のシェフが知多半島を訪問し、選び抜いた素材の産地や現地の漁港などの視察、各地の生産者との触れ合いを通じて、その魅力を生かしていくかを絞り込みました。

3シェフは、知多半島をどのように見つめ、どのようなメニューやお土産物として“料理”したのでしょうか。
3人のシェフと知多半島が出会う物語が始まります。

  • 辻口 博啓 パティシエ

    辻口 博啓 パティシエ

    世界大会に日本代表として出場し、数々の優勝経験を持つ。製造・運営の他、企業とのコラボや著作、メディア出演など幅広く活動。

  • 奥田 政行 イタリアンシェフ

    奥田 政行 イタリアンシェフ

    独創性に富んだ料理で、世界の料理人1000人に選ばれるシェフ。シンプルながら素材の持ち味を最大限引き出す料理を提供。

  • 笠原 将弘 日本料理人

    笠原 将弘 日本料理人

    日本料理「正月屋 吉兆」で9年間修行。最も予約の取りにくい店の一つとして知られる東京・恵比寿「賛否両論」の店主。

知多半島の物語

東都名所高輪廿六夜侍遊興之図

「東都名所高輪廿六夜侍遊興之図」 (部分) 歌川広重作

江戸前寿司の発展を支えた
“食”の宝庫、知多半島。

知多半島は名古屋市の南部に伸び、西は伊勢湾、東は三河湾に挟まれ、その南には太平洋を望む、温暖な気候に恵まれた豊かな半島です。

古くから日本列島の中心に位置する要所として海運業が盛んな地域で、特に江戸から明治期にかけては、江戸と上方(現在の東京、大阪)を結ぶ物流の一大拠点となりました。酒やお酢などの醸造品や、常滑焼や瓦などの焼き物や木綿などの特産品を運び、廻船業と ”ものづくり”の両面で、大いに栄えていきました。

また江戸時代には、酒粕をもとに作られた粕酢により早寿司(江戸前寿司)のブームを支え、明治19年(1886年)には、現在のJR東海道本線に先行して鉄道建築資材を武豊港から運ぶための鉄道が愛知県で最初に運行を始めるなど、文化・産業の両面で、大きな役割を担いました。

こうした歴史は、愛知県の“ものづくり”の伝統を支え、知多半島の各地に残る酒蔵・味噌蔵などの醸造業、廻船問屋の建築、現存最古の木造駅舎といわれる亀崎駅や武豊町の転車場など、さまざまなところで今も目にすることができます。

現在は、魚介類や海苔など、伊勢湾や三河湾で獲れる豊富な海産物に加え、温暖な気候を生かした野菜や果物などの農作物、知多牛や知多豚・鶏などの畜産品、酒や酢・味噌などの豊かな調味料など、季節に応じて多種多様な食材が揃う、食材の宝庫となっています。

そんな知多半島に訪れたパティシエ辻口博啓さん、イタリアンシェフの奥田政行さん、和食料理人 笠原将弘さんの3人はどのように見つめ、どのようなメニューやお土産物として、料理していくのでしょうか。